異世界転生モノが流行る訳を ガチで夏目漱石に聞いてみたら
まもなく新学期ですね!
夏休み最後の企画ということで、メンバーで今、プレゼン作成を協力して頑張っています😃
ブログでは、前期やったプレゼンで好評だったものの出だしをちょっと紹介してみたいと思います。
ライトノベルでも、それからアニメ化されたものでも「異世界転生モノ」が今大流行です。
読者が選ぶ、おすすめライトノベル ベスト100ランキング
https://booklive.jp/feature/index/id/lightnovel100
この中でも目立つのは
1位の「転生したらスライムだった件」を筆頭に
「異世界転生系」と呼ばれる作品は、書店の漫画や
ライトノベル売り場の一角を占めるほどに。
出版科学研究所によると、タイトルに「異世界」
「転生」を含む作品は2013年までは年間10点ほど
だったが、14年(128点)に急増し18年は
過去最高の567点になった。
タイトルでは「異世界転生」をうたわない作品も
あり、実際はさらに多いといわれています。
異世界転生物のブームの火付けは今年秋に劇場版もでる
「re:ゼロから始まる、異世界生活」
は「ゲームのような展開」という主人公の言葉もあるように
RPGゲームの影響が大変強いですが、RPGとは?
○「ロールプレイングゲーム(RPG)というジャンル」
○ロールプレイとは
「想像上のある役柄を演じること」
「自分が現在(または未来永劫)決してなることができない何者か
を演じること」
○1980年台TVゲーム
「ドラゴンクエスト」「ファイナルファンタジー」等の
登場を境に、一気にメジャーなジャンルになりました。
ちなみにRPGの最古は諸説ありますが、
あの「不思議の国のアリス」という説も
『不思議の国のアリス』
(原題: Alice's Adventures in Wonderland)
イギリスの数学者チャールズ・ドジソンが
ルイス・キャロルの筆名で書いた児童小説。
1865年刊。
幼い少女アリスが白ウサギを
追いかけて不思議の国に迷い込み、
しゃべる動物や動くトランプなど
さまざまなキャラクターたちと
出会いながら
その世界を冒険するさまを描いている。
その誕生の経緯について書かれた本によりますと
(ステファニー・ラヴェット・ストッフル
『「不思議の国のアリス」の誕生』創元社、1998年より)
キャロルが知人の少女アリス・リデルのために即興で聞かせた物語
ルイス・キャロルは、かねてから親しく付き合っていたリデル家の三姉妹、
ロリーナ、アリス、イーディス、
それにトリニティ・カレッジの同僚ロビンスン・ダックワースとともに、
アイシス川をボートで遡る
ピクニックに出かけた。
その川下りの舟の中で語った物語
その間キャロルは少女たち、特にお気に入りであった
アリスのために、「アリス」という名の少女の冒険物語を即興で語って聞かせた。
アリスはその日の話を特に気に入り、自分のために物語を書き留めておいてくれるようキャロルにせがんだ。
キャロルはこの物語を手書きの本にして彼女にプレゼントする傍ら、知人たちの好評に後押しされて出版に踏み切った。
船旅の途中、アドリブで作った話
読み手の参加型であったことが作品の随所にあらわれています。
はじまりは・・・
まずうさぎを追って、
異世界→うさぎの穴の底に飛び込んだ!
という
異世界転生モノのお決まりの世界設定からスタートします。
次の展開を考える間を取るために、
アリスから、周りには何がみえるの?
と聞かれて
「周り中まっくらで底のしれない
闇の中を落ちているからわからないよ」
と答えています。
「そうなの!それは大変!」
とアリスの注意を引くことに成功します。
しかしいつまでもただ落ちてるだけだと、
飽きられて終わるので、
アリスの好きそうなものを出して関心をひきます
「食器棚があって、アリスの好きなマーマレードジャムがあるよ!」
すると、こともあろうにアリスは
「それをとってみる!」
と宣言します。
普通なら・・
「そんな落ちてる途中で棚のジャムを
とるなんて無理だよ
キャロルはTRPGでいうゲームマスター裁量で、
「それ面白ね、いいよ」
とOKを出します。
やったー^^
と喜ぶアリスちゃん。10歳の女の子ですね。
しかしキャロルは
開けてみたけど空っぽっとオチを用意しています
その後も、飽きさせない為に
飲むと巨人になる薬、逆に小人になる薬、
日常出会う、あの嫌いなおばさんに似せた女王様・・と
アリスが喜びそうなものを出して、
その世界の中で、
アリスが興味の赴くまま行動し、
その結果を説明して・・
というようにストーリーは展開します。
もしあれが1人の創作なら…
あのような展開にならなかったであろう
ストーリーが展開し、読みつがれ、
イギリスでは、あのシェイクスピアに次ぐ、児童文学の巨塔となりました。
○では、なぜ人はファンタジーを欲するのか?
それを心理学的に分析してみたいと思います。
「どんな時が一番楽しいですか?」と聞くと
「趣味」に熱中している時を上げる人が多いようです。
リア充とは?
よく「リア充」という言葉を耳にしますが、
普通→リアル充実…
お金もあり恋人や友人、家族にも
恵まれ健康に暮らせてる状態
を想像しますが、
実際は→リアル充電…ではないでしょうか?
普段行けない所にいったり
普段食べないものを食べる時に、
インスタやラインにあげて
「充実している」自分をPRする姿。
誰も風邪引いて弱って寝込んでる自分の姿や
忙しくてカップラーメン食べてる朝食を
わざわざアップはしません。
中にはお金を積んでまでPRする人も
それほど今の自分はイケてなくて、なんとか
「リア充」な自分になりたいという変身願望の現れと
言えるかもしれません。
異世界転生ものが流行るのはなぜか?
さて今日の本題ですが、異世界転生ものの定義から
確認したいと思います。
たいてい、「没個性的な主人公」が
なんらかの「不思議な出来事」に巻き込まれ
突然「異世界」に生まれ変われる。
そして「特別な力」で
「普通なら味わえない体験をする」
→リア充になれる!
一番最初に異世界転生モノの例に上げたRe:ゼロなら
「普通の高校生」菜月昴が
「コンビニの帰り道に異世界に」飛ばされ
そこで
ひ弱な少年が手にした「死に戻りの力」
を生かして、冒険し、
素敵なヒロインたちに囲まれる
とまさに一致しています。
広い意味でファンタジーといえば
ファンタジーの化物作品である
『ハリー・ポッター』シリーズ
まさに
「冴えない現実からある日突然抜け出して、
そこでは自分が輝く、なりたい自分に
なれる世界が待ってる!」のお手本です。
この「現実離れ」した興奮に、
世界中が酔いしれていると言われています。
人の世=娑婆
「娑婆の空気はうまいぜ」とよく
刑務所から出てきた囚人がいうのを
ドラマなどでみる場面があります。
娑婆とは昔のインドの言葉で、「堪忍土」を意味します。
堪忍とは「こらえ、しのぶ」と書きます。
“知に働けば角が立つ。情に棹させば流される。
意地を通せば窮屈だ。とかく人の世は住みにくい。
人の世を作ったのは神でもなければ鬼でもない。
やはり向こう三軒両隣りにちらちらする
唯の人である。『草枕』
それだけ現実の世は草枕でいうように
「人の世」は
・正論と正論の激突、
・周りの感情に流され流され、
・意地と意地のぶつかり合いで、
堪忍していかねば生きていけない
「生きづらい世の中」と漱石が論じたとおりではないでしょうか。
草枕ではその後、次のように続きます。
この生きづらい人の世が
”住みにくいからと逃げ出せば「人でなしの国」へでも行くしかない。”
だから「人でない国」=「ファンタジーの世界」に
人は旅に行くしかないと漱石は論じます。
せめてしばしの間でも「人にあらざる世界」で
「夢」を見させてもらいたい
ということなのでしょう。
しかし
「夢見られる時」は一時的で
必ず終わる時が来ます。
趣味や生きがいの喜びは、
しばしの興奮やスリルを味わえる楽しいものだが、
楽しいひとときが終わってしまえば、
嫌な宿題、
やり残した勉強、
たまったゴミと、
むなしくつまらない現実に逆戻り
有名なゲーマーが、
ゲーム中は喜々としていたのに
終わると気難しく、つきあいにくかったり
映画を楽しんでみていた人が、
上映が終わり、部屋のライトが付き
余韻に浸る間もなく次の映画の準備の為、
追い出される時には不機嫌になるといわれるのも、そのためでしょう。
では何があったら、
一時的では終わらない、確かな満足を
得られるのでしょうか?
(続く)
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